生命保険会社へ

合格発表の前から、次に何の仕事をするかを考えていた私は、再びいろんな人の話を聞いていたのですが、とにかく実務を学ぼうと思い、偶然のきっかけでご縁のあったソニー生命保険に転職することにしたのでした。

なぜ生命保険会社だったかと言うと、まず個人のライフプランを組む際に生命保険は絶対と言っていいほど関わってくるから徹底的に勉強したかったこと、独立することを前提にしてましたから、自分の自由裁量で動ける環境が欲しかったこと、個別相談を多く受けたいと思ったこと、そして何より、生命保険会社の方から「うちに来ませんか?」というお話をいただいたことが重なったからということになるでしょうか。

そして、生命保険会社への転職が決まった1997年12月。またもや衝撃的な出来事が発生いたします。

それは仲間の死でした。

ラクロスを一緒にやっていたメンバーで、11月に結婚式を挙げたばかりの友人が、そのわずか1ヶ月後に事故で還らぬ人となってしまったのです。この時ほど生きていることと死んでしまうことの距離を感じたことはなかったですね。

お正月やお盆などには、当時のメンバーが私の家に集まる機会が多いので、今でも彼の写真は自宅の居間に飾っております。

その後私は、新たな気持ちでFPとして実務家の一歩を踏み出すべく、ソニー生命保険での活動をスタートいたしました。1998年2月のことです。

日本は長野オリンピックやワールドカップに初出場したサッカーで盛り上がり、明石海峡大橋が開通した年でした。

1 2