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男子校だった!
そんな流れで、京都の立命館高校に通うことになりました。
この高校時代は、今の私を語るに欠かせない時期でして、とにかくここでできた仲間が最高でした。文字通りの一生の友達が何人もでき、35年以上経った今でも、ひと声掛ければ20人近くがすぐに集まるというすばらしい結束を誇っております。
さて、入学当時は、私の中学からただ1人の合格者でしたので、誰も友達はおりません。しかも、立命館は中学からの内部進学者が大多数を占めますから、かなり孤独な状態での高校生活スタートだったのです。
しかも、驚くことに私は入学式の当日まで立命館高校が男子校だと知らなかったのです・・・。
「そんなアホな」って思われるかもしれませんが、これは本当のお話。「男子校」という概念がなかった私は、受験の時も「やたら男が多いなあ」ぐらいにしか考えていなかったのです。ちなみに、私が入学した翌年から男女共学になったんですけど・・・。
結果として「男子校最後の学年」という歴史的な立場となりました。
高校生活を変える人との出会い
さて、周りが知らない人ばかりの中で、ある日、帰り際にグランドで誰かに「栗本ちゃうの?」って声を掛けられました。
「え?」っと振り返ると、そこにいたのは中学の野球部時代の先輩。2つ上のその先輩も、やはり当時ただ1人だけ立命館に行かれた方でした。知ってる人に出会うってなんと嬉しいことだと思った記憶があります。
2年ぶりに再会し、「どう、慣れた?」とか「部活とかどうすんの?」という話をしていると、そこに登場されたのがN先輩。もちろんこのときが初対面なんですが、黒のTシャツにGジャンを羽織り、たいそう立派な口ひげを生やしている高校3年生は、私に強烈なインパクトを与えたと同時に、私の高校生活を一変させる存在になるのでした。
実はこのとき、中学時代の先輩は陸上部に入っていて、髭ヅラのN先輩も陸上部の方。「おー、お前の後輩か!陸上部に入るんか!」というこの方のひと言で、断る勇気の無い私は予定のなかった陸上部に入部することになったのでした。
その後も随分このN先輩にかわいがっていただき、行動を共にする時間が増えました。当時の陸上部の3年生は個性的な方が密集しておりまして、この場で詳細を語るわけにはいきませんが、高校1年生としてはかなり豊富な人生経験を踏ませていただくことになったわけです。